V35スカイラインに乗っていたときのわたしの運転は、超エコドライブだった。ふんわりアクセルで、車間を空けてブレーキングもゆっくりと、慣性で流す時間をたっぷりとって、なるべく止まらない(車速を完全にゼロにしない)運転で、どこまで燃費を伸ばせるか、というのにこだわっていた。
なのにBRZのATはそういった運転を許容してくれない。
ふんわりアクセルで出ようとすると、なんだかとってもかったるい。なのに、そこからほんの少しアクセル開度を上げると、途端にキュンと飛び出すようになる。まあ、これはいいとして。
問題は減速時というか、遠くの信号が赤だったときなどに、アクセルを緩めて流そうとしたときだ。スカイラインでは完全にアクセルから足を放しても、しばらくは4速を保ってくれていた。その後自然と減速してギアが3速に落ちても、極端なエンブレはかからず、とろーんと走ってくれていた。
なのにBRZでは、車速が40km/h程度であっても、完全にアクセルをOFFにしてしまうと、速攻で3速に落とされてエンブレもかかる。
燃費?エコドライブ?なんのことですか?いつアクセルを踏んでもらっても、素早く加速できるよう備えてるんス!ってな感じだ。
ちなみに、この状態のときにマニュアルモードでギアを上げようとしてもはじかれる。絶対に自分のスタイルを曲げない頑固者なのだBRZは。
車重や排気量によるトルクの違いなどもあるのだろうけれど、やっぱりこういった味付けが、セダンとスポーツとの違いなのだろう。
そんなわけで、BRZでは慣性で流そうとするとかったるい思いをするので、現在は、スカイラインのときには考えられなかったくらい、メリハリのある運転をするようになった。
自分のスタイルを変えない頑固な車によって、わたしのほうが運転スタイルを変えさせられてしまった。
でも、はじめのうちこそ車の性格の違いに違和感を感じてはいたものの、今ではすっかりBRZの走りの気持ちよさに陶酔している。
よく走ってよく止まる。車線変更もめっちゃスムーズで気持ちがいい。あー、なんか、若い頃の感覚に戻ったような気がするー(笑)。