もらい事故でも賠償責任?(8)

クルマトーク

先日、福井地裁で驚きの判決が出て話題となった「もらい事故でも賠償責任?」のニュースをまとめてみた。
 
もらい事故でも賠償責任?(1) 事故の概要・事故当事者の関係性と事故に至った経緯
もらい事故でも賠償責任?(2) 誰が誰を訴えたのか?
もらい事故でも賠償責任?(3) 任意保険の対応はどうだったのか?
もらい事故でも賠償責任?(4) 自賠責保険の対応はどうなのか?
もらい事故でも賠償責任?(5) 各原告の主張と請求
もらい事故でも賠償責任?(6) Fさんに過失はあったのか?
もらい事故でも賠償責任?(7) くだされた判決
もらい事故でも賠償責任?(8) 各被告への損害賠償支払い命令 ← 今この記事
もらい事故でも賠償責任?(9) 一番かわいそうなのはAさん

 

各被告への損害賠償支払い命令

この裁判は、甲乙2つの事件を取り扱ったものであった。
それぞれの事件で、各被告に下された損害賠償命令の内容をまとめてみた。

 
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まず乙事件。
事故をもらった形になるFさんが、加害者であるAさんと、加害車両の所有者であったGさん遺族に対して、
損害賠償請求をしている乙事件については、異論はないだろう。

Fさんが受取る損害賠償金額は合計で19,631,998円。約2千万円だ。
このうちのいくらかはG車の自賠責保険によって支払われるだろうが、
家族限定特約によって任意保険は免責となっているので、残額はABCDさんがそれぞれ自分で支払うしかない。

 
そして甲事件。
Gさんが亡くなったことによる損害賠償を、AさんE社に請求している件である。
G車を運転していて事故を起こしてしまったAさんに損害賠償請求をするのはわかる。

Gさん遺族はAさんより計82,343,099円受取ることとなる。

しかし、事故をもらった形のF車の所有者であるE社に損害賠償請求をするというのはどうなのか。

果たして司法のくだした判決では、E社はGさん遺族に対して、
計48,991,988円の損害賠償を支払えというものであった。

このうち自賠責保険にて、自賠責基準で満額の3,000万円、もしくは重過失ありで5割減された、
1,500万円が支払われ、自賠責で賄われなかった額に関しては、任意保険で支払われるので、
E社にしてみれば、翌年からの任意保険料が上がるといった損失しか受けないのであるが、
やはり納得できるものではないだろう。

多分、判決を不服として既に控訴しているのではないかと。
そして、2審ではこの判決は覆るのではないか、Fさんは過失なしと判断されるのではないか、
というのが凡その予想である。

 

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